Every place is filled with stories if you just scratch the surface.

倉敷デイリーライフ3 Oct. – Dec. 2021

2022/07/03
 
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メジャーリーグベースボールから透けて見えてくるアメリカの文化や習慣に関する記事、その他、旅、英語、音楽関連の記事を、ちょっと変わった視点で書いて行きます。

1.Sodium D-Line

日が短くなり、普段走って行く公園の野球場で、ナイトゲームや夜間練習に遭遇する機会が増えました。

照明は、白熱灯とナトリウム灯とが一列毎に配置されていて、グラウンドはD線の黄色を帯びた風景となり、少し幻想的です。

さあ今夜も、景色を眺めつつトレーニングを始めよう(一週間も空けてしまった)。

2.バー「吉備」

倉敷に来て半年、馴染みの店ができました。

コロナパンデミックの下、仕事上の立場もあり、職場の仲間となかなか呑みに行けず、緊急事態宣言の合間を縫い一人で出かけていました。

洋酒を飲ませる店なのですが、その名も「吉備」(この記事のアイキャッチ画像)

バーテンダーのヤマシタさん、ワタナベさん、そして洋酒を勉強中という、新人マナミさん。

いつも楽しい話し相手になってくれます。

ウイスキーを軸にヨーロッパを旅する若きバーテンダー・ヤマシタさんに、僕の旅のバイブル、沢木耕太郎さんの「深夜特急」をお勧めし、読んで頂きました。

同じ本を共感でき、解り合えたようで嬉しく思いました。

僕のマニアックな趣味にも話を合わせて頂き、先日も…、

「最近試したいと思っているスイーツがあるんですよ。イタリア・シチリア島の」

「カンノーリでしょ?あれはとてもおいしいですよ」

この話が通じる人はそういないだろうと思っていましたが、ヤマシタさんは良くご存知で、これに纏わるエピソード(*)などを語り合うことができました。

月に1回くらい、通おうと思っています。

*)フランシス・フォード・コッポラ監督1972年の映画「ゴッドファーザー」で、シチリア島を印象付けるための小道具の一つとして、カンノーリが使われました。

組織を裏切ったポーリーを始末したシーンで、車に戻ったクレメンザが部下に、

「Leave the gun. Take the cannoli.(銃は置いていけ、カンノーリは持って来い)」

当時の日本でカンノーリを知っている人は殆どおらず、従って日本語字幕は「銃は置いていけ、ケーキは持って来い」となっていました。それは今も変わらないようで、最新の字幕でも同様でした。

このシーンでカンノーリは箱に入っており姿を見せませんが、同シリーズ1990年のパートⅢでは、終盤ではっきりと出て来ます。実においしそうでした(そういう呑気な場面ではないのですが)。

この作品群は、大道具・小道具が徹底した拘りを見せています。家具調度や装飾品、登場人物の服装から、ボトルやグラスに至るまで、センスの良い最高の物を使って。そういう目で観るとまた一層面白いですよ。

3.中秋の名月

キャンプ用の椅子と冷えたビールを持って、いつもは走って来る公園へ、月見に来ました。

この月は別の夜、皆既食直後の満月。

お気に入りの画家・高島野十郎(「2021夏」参照)の作品「月」にそっくり。

光の散乱具合と言い、背景の色と言い、彼の独学細密画の凄さを再認識しました。

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